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めまい

目がまわる。ふわふわする。立ち上がるとくらっとする。「めまい」とひとことで言っても、その感じ方は人によってさまざまです。

めまいの多くは耳が原因で起こります。一方で、なかには急いで対応すべきものも隠れています。このページでは、めまいの種類と原因、当院での診察についてご説明します。

めまいの診察・検査を行う診察室
画像 [1] 診察室または検査室の写真
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めまいには、3つのタイプがあります

診察では、まず「どんなめまいか」を伺います。ご自身の感覚に近いものを覚えておいていただくと、診断の大きな手がかりになります。

回転性

自分や周囲がぐるぐる回る感じ。吐き気を伴うことも多く、耳が原因のめまいに多いタイプです。

浮動性

ふわふわ、ゆらゆらと雲の上を歩くような感じ。耳のほか、疲れやストレス、肩こりなどでも起こります。

立ちくらみ

立ち上がった瞬間にくらっとする、目の前が暗くなる感じ。血圧の変動が関係していることが多いタイプです。

「いつ起こったか」「どのくらい続いたか」「聞こえの変化や耳鳴りはあったか」もあわせて重要な情報です。数秒なのか、数分なのか、数時間なのか。メモでかまいませんので、思い出せる範囲でお持ちください。

めまいの多くは、耳から起こります

耳の奥にある「内耳」には、聞こえを担当する蝸牛(かぎゅう)と、体のバランスを担当する三半規管・耳石器があります。バランスの情報を脳に送るこの部分に不調が起こると、実際には動いていないのに「動いている」という誤った情報が脳に届き、めまいとして感じられます。

めまいと同時に、聞こえにくさ、耳鳴り、耳が詰まった感じが出ることがあるのはこのためです。聞こえの症状を伴うめまいは内耳が原因である可能性が高く、耳鼻咽喉科での検査が診断に直結します。

耳が原因のめまい、代表的な病気

良性発作性頭位めまい症(BPPV)

めまいの原因として最も多い病気です

寝返りを打ったとき、起き上がったとき、上や下を向いたときなど、頭を動かした拍子に短いぐるぐるするめまいが起こります。多くは1分以内に治まります。内耳の「耳石」という小さな粒がはがれ、三半規管に入り込むことで起こります。

「良性」という名のとおり命に関わる病気ではなく、耳石を元の場所に戻す理学療法で改善が期待できます。

メニエール病

めまいと聞こえの症状を繰り返します

回転性のめまいが数十分から数時間続き、聞こえにくさ、耳鳴り、耳の詰まった感じを伴って、それを繰り返すのが特徴です。内耳のリンパ液が増えすぎることが関わっているとされ、ストレスや睡眠不足が引き金になることもあります。

発作を繰り返すうちに聞こえが悪くなっていくことがあるため、繰り返すめまいは「いつものこと」にせず、一度ご相談ください。

前庭神経炎

強いめまいが数日続きます

ある日突然、強い回転性のめまいが起こり、数日にわたって続きます。吐き気で動けなくなることも少なくありません。バランスの情報を伝える前庭神経の炎症が原因と考えられており、聞こえの症状は伴わないのが特徴です。

突発性難聴に伴うめまい

急な聞こえの低下は、時間との勝負です

片方の耳が突然聞こえにくくなる病気で、めまいを伴うことがあります。治療の開始が遅れると聞こえが戻りにくくなるため、急に聞こえが悪くなった場合は、めまいの有無にかかわらず早めの受診をお願いします

このほか、加齢による平衡機能の低下、片頭痛に関連するめまい、心因性のめまいなど、原因は多岐にわたります。診察と検査で、どのタイプに近いかを見きわめていきます。

救急外来を受診してほしいめまい

めまいの多くは耳が原因ですが、まれに脳卒中など、急いで対応すべき病気が隠れていることがあります。次の症状を伴うめまいは、当院ではなく救急外来を受診してください。

すぐに救急外来へ/ためらわず救急車を

  • ろれつが回らない、言葉が出にくい
  • 顔の片側がゆがむ、口元が下がる
  • 手足のしびれ、片側の手足に力が入らない
  • ものが二重に見える、視野が欠ける
  • これまで経験したことのない激しい頭痛
  • まっすぐ歩けない、支えなしでは立っていられない
  • 意識が遠のく、呼びかけへの反応が鈍い

当院の診療時間内であっても、これらの症状がある場合は救急外来を受診してください。

症状に気づいた時刻を覚えておいてください。脳卒中の治療は発症からの時間によって選べる方法が変わるため、「いつから始まったか」が重要な情報になります。判断に迷うときは救急安心センター#7119へ。症状がはっきりしている場合は、迷わず119番へご連絡ください。

脳が原因のめまいは、初めのうちは耳が原因のものと見分けがつきにくいことがあります。それでも、上のような症状を伴う場合は時間の余裕がありません。「様子を見て明日受診しよう」ではなく、その場で救急を選んでください。早く治療を始められるかどうかが、その後の回復を大きく左右します。

早めに当院へご相談ください

  • 急に聞こえが悪くなった、耳鳴りや耳の詰まった感じを伴う
  • 回転性のめまいを繰り返している
  • 強いめまいが数日続いている
  • ふらつきで転びそうになる、日常生活に支障が出ている

これらは内耳が原因のめまいの可能性があり、耳鼻咽喉科での検査が診断につながります。とくに急な聞こえの低下は、治療開始が早いほど回復が期待できます。ただし、経過の途中で上の「救急外来へ」の症状が出た場合は、そちらを優先してください。

当院のめまい診療について

「年のせい」とあきらめる前に、一度調べてみませんか。

院長は埼玉医科大学病院の耳鼻咽喉科・神経耳科で、めまいと難聴の診療にあたってきました。めまい平衡医学会の医師講習会も修了しています。

めまいは、原因がわかるだけで不安が軽くなる症状です。そして原因ごとに、対処の仕方が変わります。耳石が原因なら理学療法、メニエール病なら生活習慣の調整とお薬、というように。「めまいとは長く付き合うしかない」と思い込まず、まずはタイプを見きわめるところから始めましょう。

めまいの検査

めまい・聴力の検査機器
画像 [2] 眼振検査・聴力検査の機器や検査風景
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めまいの診察では、目の動き(眼振)の観察が重要な手がかりになります。内耳に不調があると、特徴的な目の揺れが現れるためです。あわせて聴力検査を行い、聞こえの状態からも原因を絞り込みます。

問診・眼振の観察・聴力検査を組み合わせ、耳が原因のめまいかどうか、どの病気に近いかを判断します。より詳しい検査や画像検査が必要と判断した場合は、適切な医療機関へご紹介します。

お薬についての考え方

めまい止めのお薬は、つらい時期を乗り切る助けになります。一方で、種類によっては眠気を伴うものがあり、ふらつきがある方が眠気の強い薬を飲むと、かえって転倒のリスクを高めることもあります。

当院では、そのお薬がなぜ必要なのか、いつまで続けるのかをご説明したうえで処方します。車の運転をされる方は、遠慮なくお伝えください。

診察の流れ

  1. 問診どんなめまいが、いつ、どのくらい続いたか。聞こえの変化や耳鳴りの有無、繰り返しているかどうかを伺います。
  2. 診察耳の中を確認し、目の動き(眼振)を観察します。
  3. 検査聴力検査など、必要な検査を行います。
  4. 説明考えられる原因と、これからの見通しをご説明します。
  5. 治療原因に応じて、理学療法、お薬、生活習慣の調整などを行います。
診察室で説明する院長
画像 [3] 問診・説明の風景
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めまいの診断は、問診が半分を占めるといわれるほど、お話の内容が重要です。うまく説明できるか不安に思われる方も多いのですが、思い出せる範囲でかまいません。こちらから順番に伺っていきますので、急がずにお話しください。

ご高齢の方のめまい

年齢を重ねると、バランスを保つ力そのものが少しずつ低下していきます。それに加えて、血圧のお薬をはじめとする内服薬の影響、水分不足などが重なり、めまいやふらつきが起こりやすくなります。

ご高齢の方のめまいでいちばん避けたいのは、転倒です。ふらつきを我慢して生活を続けるより、原因を確かめて対処するほうが、結果として安全に暮らせます。

なお、ご高齢の方は脳卒中のリスクも高くなります。いつもと違う強いめまい、話しにくさ、片側の手足の力の入りにくさが見られた場合は、当院ではなく救急外来を受診してください。

  • 飲んでいるお薬がわかるよう、お薬手帳をお持ちください
  • めまいが起こった状況(起床時、立ち上がったときなど)を、思い出せる範囲でメモしてください
  • ご家族が付き添える場合、様子を近くで見ていた方のお話も参考になります

よくあるご質問

めまいは治まったのですが、受診したほうがいいですか

はい、一度ご相談ください。良性発作性頭位めまい症やメニエール病は繰り返すことが多く、治まっている間の診察でも目の動きや聴力から手がかりが得られます。次に起こったときの対処もお伝えできます。

めまいで耳鼻科に行くのは大げさではありませんか

大げさではありません。めまいの原因として最も多いのは耳の病気で、耳鼻咽喉科はめまい診療の中心的な診療科のひとつです。原因がわかるだけでも不安は軽くなります。

脳が心配です。先に脳の検査を受けるべきでしょうか

ろれつが回らない、顔のゆがみ、手足のしびれや力の入りにくさ、激しい頭痛などを伴う場合は、当院ではなく救急外来を受診してください。そうした症状がなく、聞こえの変化や耳鳴りを伴う場合は、耳が原因の可能性が高くなります。診察の結果、画像検査が必要と判断した場合は適切な医療機関へご紹介します。

夜間や休診日にめまいが起きたら、どうすればいいですか

ろれつが回らない、片側の手足に力が入らない、激しい頭痛といった症状を伴う場合は、朝を待たずに救急外来を受診してください。そうした症状がなく、横になって安静にしていれば落ち着く場合は、翌診療日にご相談いただいて構いません。判断に迷うときは救急安心センター(#7119)にご相談いただくと、受診の要否を案内してもらえます。

市販のめまい止めを飲んでいますが、続けていいですか

一時的なつらさをしのぐには役立ちますが、飲み続けても原因は解決しません。特に繰り返すめまいは、原因に応じた対処のほうが近道です。飲んでいるお薬を診察時にお知らせください。

めまいの予防のためにできることはありますか

睡眠不足、ストレス、水分不足はめまいの引き金になりやすい要素です。また、良性発作性頭位めまい症では、同じ向きばかりで寝ないことが再発予防につながるとされています。原因のタイプによって対策が変わりますので、診察の際に具体的にお伝えします。